田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

内々示

中央省庁出向のお話をいただいたのは3月の初めでした。


うちの自治体の庶務担当は「3月は尻上がりに忙しくなる」のが定番で、初旬は正直暇です。

そんな繁忙期前突入前の休息をエンジョイしていたところ、突然私の携帯電話あてに課長からショートメッセージが飛んできてました。

 

「10分後に○階の××会議室に来て」

 

こっそり個別呼び出し。
嫌な予感しかしません。
冷や汗をかきながら、10分間の間にいろいろ考えました。

 

まず頭をよぎったのは同僚からの苦情。
パワハラ、スメハラ、勤務態度などなど……思い当たる節は全くありませんが、自覚が無いからこそ恐ろしいです。

 

次は住民からの苦情。
最近は新型コロナウイルス感染症のせいなのか「おたくの職員がけしからん行動をしている!」みたいな通報が増えているらしく、どこかで地雷を踏んでしまったのか……

 

最後に思い至ったのが遠方への異動でした。
うちの自治体の場合、普通の人事異動は3月下旬に内示されるのですが、転居しなければいけないレベルの遠距離異動だと3月上旬にこっそり教えてもらえます。
家庭の事情などで転居・単身赴任できない場合は、断ることも可能らしいです。
これなら大いにアリです。ここ数年は貯蓄のため実家で生活していたのですが、そろそろ飽きてきたので再度一人暮らしする口実が欲しかったところでした。

 

期待3割・不安7割の心持ちで課長と対面。
そして……

 

「4月から○省に出向してもらいたい。急な話で申し訳ないが、明日の朝一には返事が欲しい」
「ふええっ!?」

 

別記事で詳しく触れますが、うちの自治体の場合、20代半ばの職員が出向するのが通例です。
30代の私が今更出向するなんて可能性は微塵も考えていませんでした。
冷や汗とは違う変な汗をかきました。