田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

出向者12

退職派遣職員の給料は、出向を終えて自治体に戻ってからも、低水準状態が続きます。

自治体から国に出向する場合と同様、国から自治体に戻る場合も、「雇用主の変化」が生じます。

つまるところ「転職」と同じです。

 

事実上「もといた自治体に戻る」だけなのですが、あくまでも制度上は「職務経験者として採用される」のであり、新しい雇用関係が生じます。

給料も、元々の号級をもとに決めるのではなく、「地方公務員●年、国家公務員▲年の経験がある職務経験者」という観点で設定されます。

 

役所の場合、どんな華々しい職務経験を積んでいようとも、新卒で入庁した同年齢の職員と比べれば、どうしても号級が劣ります。

 

退職派遣職員の場合も同様です。例えば、大卒ストレート(22歳)で市役所に入庁し、

(a)10年間ずっと市役所勤務

(b)8年間の市役所勤務→2年間の退職派遣→市役所に復帰

という2人がいたとしたら、確実に(a)のほうが給料は上です。

 

つまり、出向しなかった場合よりも、給料が下がるのです。

同い年の同期入庁職員よりも、ほぼ確実に給料が下になるのです。

 

自治体によっては、不利にならないよう調整するところもあるのでしょうが、それでも調整には数年間を要し、その間は低い給料のまま耐えなければいけません。