田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

職位

職位23

一般職採用の職員でも、課長補佐級の「〇〇官」に着任するケースもあります。 一般職が座る「〇〇官」ポストがある、と表現したほうが正確かもしれません。 課長補佐級は、一般職採用の職員の最終到達点であり、中でも課長補佐級の「〇〇官」は、一般職採用…

職位22

課長補佐級の「〇〇官」は、準管理職的なポジションです。 係長以下に具体的な作業指示を出し、その成果を課長以上や議員に対して説明するという、いわば実務担当と意思決定担当との橋渡し役です。 立場的には「ラインの補佐」とかなり近いと思われます。 加…

職位21

本省の役職には、事務官のほかにも「〇〇官」がたくさんいます。 パッと思いつくだけでも 審議官 参事官 調整官 調査官 管理官 企画官 理事官 専門官 これくらいはいます。 この大勢いる「〇〇官」の扱いに、自治体職員はいつも悩まされています。 事務次官…

職位20

「庁」に所属する事務官の場合、肩書きは基本的に「庁の大元にある省名+事務官」になります。 例えば中小企業庁の場合は「経済産業事務官」であり、庁名をとって「中小企業事務官」とはなりません。 林野庁の場合は「農林水産事務官」で、「林野事務官」で…

職位19

国家公務員組織の一番下っ端である「事務官」は、厳密にいうと省庁ごとに名称が異なります。 正確な名称は「省庁名+事務官」です。 例えば厚生労働省だと「厚生労働事務官」、国土交通省だと「国土交通事務官」です。 下っ端であることには変わりないものの…

職位19

総合職と一般職とでは、課長補佐級に昇進する年齢に約10歳もの差が開きます。 そのため、課長補佐級での地方自治体出向は、総合職と一般職とで、キャリアにおける位置付けが異なります。 総合職の方の場合は、自治体出向は「今後のキャリア形成のため」の…

職位18

課長補佐時代は、地方自治体への出向も多いです。 本省職員が地方自治体に出向する場合、都道府県や政令市だと職位が1ランクアップ、政令市以外の市町村だと2ランクアップします。 例えば、本省課長補佐が都道府県に出向すれば「課長」ですし、市町村なら…

職位17

係長以下が「省を動かす歯車」であるのに対し、課長補佐は「霞が関全体を動かす歯車」なんだろうと考えています。 国会関係の業務や、他省庁とのやりとりは、よほど定型的なものを除いて基本的に課長補佐の判断を仰ぎます。 係長判断で完結するケースは稀で…

職位16

課長補佐の時代は、他省への出向も多いです。 「縦割り」というイメージが強い霞が関ですが、職員の人事交流はかなり盛んで、多くの課で「他省出向者のポスト」が設けられています。 課長補佐級で出向する場合、基本的に出向先省庁では「一人親方」として働…

職位15

国家総合職採用の方が課長補佐級に昇進すると、まずは「一人親方」課長補佐のポストを担当します。 いくつかの「一人親方」ポストを経て、30代中盤を過ぎたころから、「ラインの補佐」に異動する可能性が出てきます。 霞が関全体では「一人親方」ポストのほ…

職位14

本省の課長補佐のもう一つのタイプは、「一人親方」です。 管理職と実働部隊の「中継ぎ」ではなく、自らも実働部隊として作業をするポジションです。 基本的に部下はいません。 「一人親方」課長補佐が手がける業務は、ものすごく幅広いです。 データ収集や…

職位13

課長補佐には、大きく分けて2種類のタイプがあります。 ひとつは準管理職的なポジション、通称「ラインの補佐」です。 「ラインの補佐」の仕事は、係長以下の実務部隊と管理職の中継ぎです。 課長や省内の総括部署(官房〇〇課のようなところ)からの指示は…

職位12

国家一般職(旧国家2種)として採用された方の場合、本省で課長補佐を勤めるのはごく限られた一部の方だけです。 大半の方は、課長補佐級に昇進すると同時に、地方の出先機関に異動したり、外部の関係機関に出向したりして、本省から離れていきます。 出先…

職位11

国家総合職として採用された場合、係長級の期間は極めて短いです。 国家一般職の場合は係長級に少なくとも10年は留まるところ、国家総合職の場合はだいたい25歳から30歳手前くらいまで、最長でも5年程度でしょう。 係長級の期間が短いぶん、総合職の方は課長…

職位10

出向者にとって、主査の職員は係内でも最も縁遠い存在です。 同じ係に所属していても、仕事で関わることがほぼ無いからです。 主査の方は、たいてい独自の担当業務を持っており、係長を通さずに管理職と直接やりとりしています。 管理職から受けた指示を自ら…

職位9

本省の場合、「主査」も係長と同じランクの職位です。 ある係に係長級(給料の号級でいうと3〜4級)の職員が複数いる場合、もっとも上の号級の職員だけが「係長」になり、その他の職員は「主査」となるようです。 自治体職員だと、「主査」といえば「係長…

職位8

一般職採用の方の場合、10年前後にわたり係長級を務めることになります。 本省で係長を務める時点で、皆様優秀な方であることは間違いないと思いますが、それでも10年間の経験は大きく、新人係長とベテラン係長では、能力に大きく差があると思われます。 そ…

職位7

出向者としては、係長との距離感が結構悩ましいです。 物理的距離は近いのですが、会話する機会が意外と少ないのです。 これまでの記事でも触れてきましたが、出向者のマネジメントは基本的にプロパー係員が担当します。 業務関係であれ、年休などの服務面で…

職位6

係長の仕事には、大きく分けて 係員と管理職のつなぎ役 国会対応 係の一員としての自分の担当業務 突発的業務の対応 といったものがあります。 上2つは自治体の係長と同じですが、下2つは本省独自の要素だと思います。 ヒラの係員と同じく、係長にも「自分…

職位5

係員のひとつ上の職位は「係長」です。 自治体だと、平職員と係長の間に「主任」や「総括」のようなポストを経ることも多いですが、国家公務員の場合は「係員」からすぐに「係長」へランクアップします。 (国家公務員にも「主査」という肩書きがありますが…

職位4

地方からの出向者は、出身自治体での職位に関係なく、基本的には係員扱いになるようです。 少なくとも係長クラスまでは、係員になります。 「本省職員が地方に出るとワンランク職位が上がる」ルールが反対に適用されて、ワンランク職位が下がるイメージです…

職位3

本省付けで採用された場合、係員時代のうちに一度は地方勤務を経験するようです。 ずーっと本省にこもっているわけではありません。 出先機関への転勤だったり、地方自治体への出向だったり。 いずれにしても、プロパー係員の方々にとって、かなり「楽しみ」…

職位2

国家公務員の職位体系の中で一番下に位置するヒラ職員のことは、「係員」や「事務官」と呼びます。 多くの地方自治体では「主事」と呼ばれているポジションです。 このブログでは基本的に「係員」という表記を使います。 「事務官」だと、採用区分における事…

職位1

国家公務員の方にとって、地方自治体の職位は意味不明だと思います。 自治体ごとに使われている職位名称が異なるのみならず、同じ名称でも自治体ごとに位置づけがバラバラであるケースも多いです。 課長代理・課長補佐・副課長の序列 参事・参与の位置づけ(…