田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

装具18

職員証やマイナンバーカードを収納するIDカードケースは、職場から貸与されます。 私の省の場合は、ちょうど2枚のカードが納まる幅のプラスチックのケースです。 シンプルなデザインで過不足なく、満足して使っています。 ただし職員の中には 通勤定期券も…

装具17

本省勤務する職員(プロパーも出向者も)は、基本的に省内では首にIDカードケースを下げています。 省ごとに細かい作りは違うようですが、だいたいケースの中には職員証とマイナンバーカードが納められています。 職員証は顔写真の部分だけが透明になってい…

装具16

若手プロパー男性職員から圧倒的人気を誇るツーブロックですが、世間一般のツーブロックと比べると何かが違うんですよね。 この違和感の正体がわからずずっとモヤモヤしていたのですが、つい最近正解にたどり着きました。 本省職員は、ワックスやジェルのよ…

装具15

これまでも何度か取り上げてきましたが、本省職員の身なりは、地方公務員と比べるとかなり自由です。 地方公務員の場合は「市民感情に配慮した格好」をしなければならず、結果的に田舎公立中学校のような朴とした格好しかできません。 髪型についても本省職…

職場環境13

本省庁舎が密集している霞が関エリアには、東京メトロの駅が3つも立地しています。 霞ケ関駅(丸ノ内線、千代田線、日比谷線) 虎ノ門駅(銀座線) 桜田門駅(有楽町線) このうち最も大きいのが霞ケ関駅です。 表参道駅のように駅構内に商業施設があるわけ…

職場環境12

どれだけ燃え滾る思いを持っていても、どれだけ時間が有り余っていて粘ろうとも、一般市民は本省の中には入れません。 どれだけゴネようが変わりません。 そのため、本省に対して物申したい方は、中に入って職員と直接対決するのではなく、庁舎の入り口付近…

職場環境11

職員と事前にアポを取らないと入れない本省ですが、それでもゴリ押しで入ろうとする人が少なくありません。 昼休みなどで外出しようとすると、ゲート付近で「通せ」「〇〇課長を出せ」「説明責任を果たせ」などと大声を出してゴネている人を頻繁に見かけます…

職場環境10

どの省庁にも、入り口にはゲートが設けられています。 職員であればマイナンバーカードが身分証明証になっており、これをタッチすればゲートが開いて入場できます。 職員以外は受付をしなければいけません。 しかも誰でも受付を通過できるわけではなく、基本…

業務29

自治体では、仕事が忙しい様子を言い表す慣用句として「庁内を駆け回っている」という表現を使います。 複数の課が絡む調整業務や全庁的なプロジェクトの際によく使う表現です。 本省でも同様に「省内を駆け回っている」という表現を使いますし、さらには実…

業務28

先日の業務中、管理職から「今年の『れんちゅう』の金はどうなっているんだ?」という声が聞こえてきました。 「れんちゅう」という音から真っ先に思い当たるのは「連中」。 よろしからぬ人間集団を指す言葉です。 私は最初、あまり評判のよろしくないどこか…

学歴8

出向者の学歴(出身大学のレベル)は明らかに高いです。 地方自治体の正規職員といえば、地元国公立大学とUターンしてくる中堅私立大学がほとんどで、たまに早慶と旧帝大、ごく稀に東大京大……というふうに分布しています。 しかし、出向者は旧帝大以上のラン…

学歴7

出身大学をそれとなく特定するやりとりが飲み会のたびに展開されるため、若手プロパー職員や出向者の出身大学がおおよそわかってきました。 若手プロパー職員は、総合職だとやはり東京大学が多いです。 京都大学や一橋大学も多いですが、私立や旧帝大になる…

学歴6

出身大学特定のための最初のステップは「いつから一人暮らししているのか?」という質問です。 この回答で、大学時代を実家で過ごしたのか、それとも親元を離れて一人暮らししたのかがわかります。 前者であれば地元大学出身だと絞れて、ほぼ正解に到達した…

学歴5

以前のエントリで「職場では学歴は話題にならない」と書きました。 職場では話題にならないにしても、もしかしたら宴会という場ならぶっちゃけトークの一環として学歴ネタも出てくるのでは……と思っていましたが、当たりでした。 皆さん、他の職員(特に新人…

宴会・会食6

衆議院が解散されてから、職場の雰囲気が変わりました。 大臣交代に伴う慌ただしさから一転し、みなさんのんびりムードです。 とはいえ課の平常業務がなかなか忙しい時期なので、全員ひたすらパソコン作業をするような状況です。 正直、毎日のように飲み歩い…

宴会・会食5

10月半ばに臨時国会が閉会してからは、とにかく飲み会が連続しました。 もちろん少人数です。 緊急事態宣言で開催できなかった各種の定例会(歓送迎会や暑気払い)、係会、ライン会(係のメンバー+補佐)、出身地つながりの会、各種業務の打上げなど、開…

官僚14

官僚と国会議員の関係というと、 官僚は国会議員にいつも罵倒されて奴隷労働させられている 国会議員のことを官僚は内心では軽く見ている 世間ではこういった印象が強いですし、地方公務員的にもこんな感じだと思っていました。 自治体職員と地方議員の関係…

官僚13

霞が関の本省プロパー職員は、世間の中でも国会議員とかなり距離が近いです。 幹部職員は言うまでもなく会議やレク等でやりとりしますし、事務官クラスの職員であっても、資料提供などで直々に接触する機会が少なくありません。 本省プロパー職員の方々は、…

業務27

臨時国会が閉会し衆議院が解散されると、省内は秋休みムードが漂いました。 10月上旬は「終電が定時」状態だったのに、ものすごい温度差です。 衆議院選挙期間中は、国会議員の皆さんは選挙活動に全精力を注ぎます。 これは政務三役も同様です。 政務とし…

官僚12

プロパー職員の若手と話していると、金銭感覚のギャップに驚くことがしばしばあります。 プロパー本省職員のほうが金遣いが豪快で、地方公務員はケチです。 最も顕著なのが住居費。 地方公務員の場合、住居費は完全に固定費であり、とにかく安価を求めます。…

自治体10

自治体の担当者から見ると、要望先省庁の担当課に自自治体からの出向者が在籍している場合、その出向者を要望にどう絡ませるかという判断が生じます。 これは自治体ごと、担当者ごとに様々です。 要望内容を練るために出向者をスパイのように使い、出向先省…

業務26

本省ならではの業務の一つに、自治体からの要望対応があります。 首長をはじめ自治体の幹部が本省にやってきて、予算拡充や新規事業、あるいは自団体に有利な法律や制度の運用などを「お願い」していくのです。 例年であれば、概算要求が始まる前、だいたい…

業務25

政務三役の交代に伴い、小規模ながらも人事異動が発生します。 このタイミングで異動するのは、主に三役の秘書・調整担当です。 職位的には補佐よりも上かつ課長よりも下、「室長級」くらいのポストなのだと思われます。 昇進のタイミングではないようで、元…

業務24

新政務三役が決まったら、怒涛の日々が始まります。 まず対応しなければならないのが、やはり所管業務のレクです。 総裁選期間中から準備しておいた基礎的事項の資料集に、新政務三役からのオーダーを加味して、資料を追加していきます。 新政務三役は、省の…

業務23

各省の業務の直接影響してくるのは、新総裁よりも新政務三役です。 新総裁が政務三役を続投させる方針の場合は、特段の作業は発生しません。 総裁選前の体制が続くわけで、特に対応する必要がありません。 しかし、今回の総裁選のように、選挙時点から「人の…

業務22

総裁選に出馬する、候補者の顔ぶれが判明してくると、ぼちぼち「候補者の著書の読み込み」という業務が発生しました。 目的は、各候補者が総裁に選出された場合の業務への影響を予測することです。 まずは各候補者がこれまでに書いた著書を買い集めます。 イ…

業務21

菅前総理の退陣表明から10日間くらいは、局内全体がお休みムードになりました。 局長が年休をガンガン取得して、それに引き続きて課長陣が休み、係長以下も交代で休み……という形で、夏期休暇の取得状況に関係なく、全員がどんどん休暇を取得しました。 出…

業務20

今年の9月30日、自民党総裁選が実施され、岸田総裁が選出されました。 与党の代表を決める選挙は、次の内閣総理大臣の選出とほぼ同義であり、霞が関に与える影響も非常に大きいです。 内閣総理大臣が交代すると、それに続いて閣僚人事があります。 各省の…

総括8

10月の勤務実績をまとめていきます。 私の担当業務は、今月からが繁忙期です。 かつ緊急事態宣言が解除されたこともあり、当分は在宅勤務無しで毎日出勤します。 早くも在宅勤務が恋しくなってきました…… ●業務内容 先月に続き、ひたすらエクセル作業が続…