田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

教訓25

霞ヶ関エリアはオフィス街のど真ん中にあり、周囲にはたくさんのサラリーマン向け飲食店があります。

日本屈指の商業エリアである銀座も近く、有名店もひしめいています。

 

私は出向前からランチをかなり楽しみにしており、出向期間中はガンガン開拓していくつもりでした。

このブログにも「美食」というカテゴリを設けてあり、おすすめの店舗を紹介していくつもりでした。

 

しかし、実際に本省勤務を始めてみると、昼休みに外出するのが億劫になり、結局全然外食せずコンビニ飯で済ませてばかりになってしまいました。

本当に今更ですが、かなり後悔しています。もったいないことをしました。

 

出向期間中は、有名店ひしめくエリアでランチをいただける貴重な機会です。

もし食に興味があるのなら、絶対に活用すべきです。

 

さらに、定期的に職場を離れて外の空気を吸った方が、精神的にもいいと思います。

出向者という立場上、昼休みとはいえ職場で堂々と昼寝するわけにもいかず、せいぜいスマートフォンを触るのが精一杯の娯楽です。外で過ごしたほうが有意義だったと思います。

教訓24

今月に入ってから何度も書いてきていますが、非常に重要なことなのでまた触れます。

プロパー職員と出向者は別次元の存在です。

たとえ同い年であっても、出身地が同じでも、出身校が一緒でも、趣味が近くても……職場においては歴然たる差があります。

「同僚」とみなしてもらえる余地はあるかもしれませんが、「同格」では決してありません。

 

出向者はプロパー職員の道具です。

プロパー職員の指示に全面的に従いつつ、期待以上の納期・クオリティで仕事を仕上げるのが、理想的な出向者像です。

たとえ荒唐無稽に思える指示であっても従わなければいけませんし、意見具申するなんてもってのほかです。

 

年齢も職歴も関係ありません。

歳下であろうとも、完全服従すべきです。

むしろ歳下のプロパー職員にこそ、「上から」の態度を取らないように細心の注意を払うべきです。

 

地方公務員の世界は完全に年功序列です。

「年下を敬う」という習慣がありません。

 

しかしここは本省です。地方自治体ではありません。

キャリアとノンキャリの壁のように、プロパーと出向者の間にも越えられない壁が存在します。

壁の存在を意識して、「わきまえた行動」をとってください。

 

正直に申し上げると、私はプロパー職員の方々との人間関係構築に失敗しました。

 

こんなブログを書いていることもあり、私は本省のルールや文化に興味津々で、プロパーの方々の会話に割り入ったり、質問したりしていました。

これがどうやら不興を買ってしまったようで、年明け頃からは露骨にハブられていました。

 

もし一年前の今日に戻れるなら、「大人しく黙ってろ」と伝えたいです。

プロパーの方々に嫌われるとマジできついです。

教訓23

休日を有意義に過ごすためには、気持ちの切り替えも重要です。

せっかくの土日なのに仕事のことが頭から離れないままだと、「やりたいこと」を実行するための気力が湧いてきませんし、実行できたとしても楽しみきれません。

 

オンからオフに気持ちを切り替え、仕事のことをさっぱり忘れられる「ルーティン」を見つけて、毎回実行するのが有効です。

 

私の場合はランニングでした。

毎週土曜日の午前中、近所の河川敷を5キロ弱走ります。

こうやって軽く汗をかくことで、気持ちをリセットしていました。

 

天気が悪くて走れない日は、部屋の中でスクワットをしていました。

いずれにしても体を動かしていました。とにかく平日とは違うことをして、「今日は休日だ」とインプットするのです。

 

我ながらこれは良い習慣だと思うので、出向を終えてからも継続していきたいと思います。

教訓22

昨日も紹介したとおり、東京生活中の「やりたいこと」を網羅的にリストアップしておくことで、休日を有意義に過ごせるはずだと思っています。

 

「今日は何をしようか」と考えるのが一番エネルギーを使います。

特に土曜日は平日の長時間労働のために疲弊しており、考える余力がなく、ダラダラと過ごしがちです。これではせっかくの東京生活があまりに勿体無い。

 

あらかじめ「やりたいことリスト」用意しておくことで、ゼロベースで考えるのではなく候補から選べるようになり、少しでも行動を起こしやすくするわけです。

 

東京にはたくさんの商業施設や文化施設、有名飲食店などがあり、「行ってみたい場所」には事欠きません。

しかし、昨今の新型コロナウイルス感染症のせいで、いつでも自由に外出できるわけではなく、行動が制限されています。

 

そのため、「行ってみたい場所」を中心に「東京生活やりたいことリスト」を作ってしまうと、コロナ蔓延中は身動きが取れず無駄に過ごすことになってしまいます。

 

これを防ぐべく、在宅でもできる「やりたいこと」も、しっかり準備しておくことを勧めます。

私の場合は自炊でした。東京でなくともできるっちゃできますが、それなりに楽しかったのでよしとします。

教訓21

正直なところ、本省出向を選択した地方公務員のほとんどは、本心では「本省で働きたい」わけではなく「東京生活を堪能したい」と思っていることでしょう。

私がまさにこのタイプであり、東京生活をするために、本省での長時間勤務という代償を受け入れたと言っても過言ではありません。プロパー職員の方々には本当に申し訳ありませんが……

 

ただし、「あれもしたい、これもしたい」と希望に溢れて上京しても、実際に長時間労働が始まってしまうと、どんどん疲弊していきます。

せっかくの休日もなかなか起きれず無駄に過ごしがちですし、そもそも「やりたかったこと」が思い出せなくなり、出向生活の終盤になって振り返った際に大量の「やり残し」が見つかって、後悔を抱えたまま東京を去る羽目になります。

これもまさに私のケースです。

 

長時間労働と有意義な休日を両立させるためには、事前準備が何より重要だと思います。

ワクワクのピークは出向直前です。

本省勤務が始まってしまうと、目の前の仕事で精一杯になります。

 

ワクワク感をキープするためには、出向前に「やりたいこと」をひたすらリストアップして、出向期間中はそのリストを「潰す」感覚で、休日を過ごすのがおすすめです。

もちろん余裕があれば、どんどんリストに追加していけばいいと思います。

 

本省出向期間中も、年間100日くらいは休めます。

この100日をいかに過ごすかで、出向生活の満足度が大きく左右されるでしょう。

教訓20

本省の仕事はほとんどデスクワークです。

特に、出向者が担当するルーチンワークはパソコン作業が多く、プロパー職員と比べてもデスクワークが多いといえます。

 

つまり、出向期間中の長い長い労働時間は、ほとんど座って過ごすわけです。

そのため、肩や腰を痛める出向者が少なくありません。

 

労働時間(=総着席時間)は、出向者の独断では減らせません。どうしようもありません。

出向者にできる工夫は、連続着座時間を短縮して、体の凝りを防止することです。

「毎正時に立ち上がる」などのルールを決めて、「座りっぱなしの時間」をなるべく短くして肩や腰を労ってください。

 

土日にウォーキングやランニングをするのもおすすめです。

「疲れているから寝ていたい」と思うかもしれませんが、多少は体を動かしたほうが疲れも取れます。俗にいうアクティブレストです。

 

そもそも仕事の疲れは、肉体的疲労ではありません。

体を動かした結果として疲弊しているわけではなく、多分に精神的なものです。

睡眠不足である場合を除けば、体を動かして気分転換するほうが、よい休息になるし、肩や腰のケアにもなると思います。

教訓19

本省は完全に夜型組織です。

朝7:30からの打合せはほぼあり得ませんが、27:30からの打合せは十分ありまえます。

慢性的に長時間残業することもあり、体内時計が乱れがちです。

 

反対に自治体は朝方組織であり、出向者も朝方人間が多いと思います。

本省の夜型生活に馴染むのはなかなか大変でしょう。

それに何より、一旦夜型人間になってしまうと、出向終了後に再び朝方に戻さなければならず、二度も大変な思いをする羽目になります。

 

そのため、出向者は、朝型生活をベースに「夜ふかし」をするというスタンスが一番良いのではないかと思っています。

 

朝方の体内時計をキープするには、太陽の光をしっかり浴びるのがおすすめです。

毎日起床したら、外に出て、太陽の光を浴びてください。

 

加えて、朝の電車内では座れても寝ないことを勧めます。

朝寝が習慣化してしまうと、どんどん体内時計が後ろ倒しされていきがちです。