自治体11
自治体の人事では「兼務」という状況がよく起こります。
特に管理職に多いです。
これは、職員数が今よりもっと多かった時代に、高齢期の職員をなんとか管理職に引き上げるために乱造された「なんちゃって管理職」のポストが残っているせいです。
今は職員数も減ってきており、当時とは反対に「何もしない管理職ポスト」に充てていられるほど人員に余裕がありません。
その結果、課長や次長といった正規ルートの管理職が、多数の「〇〇室長」だの「〇〇担当参事」といった「なんちゃって管理職ポスト」を兼務するわけです。
本来の業務だけで忙しいはずの管理職が、ほかの管理職ポストも兼務するとなると、もっと多忙になる……というわけではありません。
もともと「なんちゃって管理職ポスト」は、「特に仕事は無いけど、年功序列的に管理職に昇進させなければいけない」という理由で作られたものであり、単体ではかなり暇です。
そのため、どれだけ兼務しようが、さほど業務量には影響しないのです。