業務51
自治体と比べると、本省はかなりペーパーレス化が進んでいると思います。
まず、「上司に対してメールで報告する」という行為が認められている点です。
民間企業勤務の方が見たら意味不明な記述でしょうが、少なくとも私の自治体では「目上の人間に対してメールで連絡するのは無礼だ」という文化があり、文字媒体で何かを伝えたいのであれば、ワードで文書を作って紙媒体で渡していました。
こういう謎慣例がなく、上司にもメール連絡できるおかげで、ペーパーレスのみならず作業の手間もかなり省けています。
会議のあり方も、自治体と管理職ではかなり異なります。
自治体の場合、平職員の「手持ち資料」が認められていませんでした。
部下が持っている情報は全て上司も持たなければいけない、という思想です。
そのため、会議のたびに、数百ページに及ぶ細かいバックデータの類を印刷して配布しなければいけませんでした。管理職は絶対に見ないのに。
一方で本省の場合、管理職は必要な情報だけを求めます。
バックデータが欲しいと言われたらもちろん提供しますが、言われなければ提供しません。
そのため、あらかじめ印刷しておく必要がなく、紙が無駄にならないのです。