田舎地方公務員の省庁出向サバイバル日記

令和3年度(2021年)に某省へ1年間出向した田舎地方公務員の日記です

教訓9

出向者の仕事は、代々ずっと出向者が担当してきたものが多いです。

そのため、引継ぎの時間はほとんど取れません。

口頭での説明は不十分にならざるを得ませんし、OJTのように実際に手を動かして伝授してもらうことは到底不可能です。

 

出向者は誰しも、前任者が残した資料を頼りにして、これを一年間ずっと紐解き続けながら仕事を進めていくしかありません。

前任者の成果が「正しい」ことが前提の進め方です。

 

しかし、前任者がミスをしているケースも少なくありません。

特に年度前半に作成した資料は、疑ってかかったほうが無難です。

前任者も初めは素人であり、ミスしないわけがないからです。

 

課全体に影響が及ぶレベルの致命的なミスであれば、周囲の誰かが気づいて是正してくれます。

ただ、担当しか見ないような細かい数字あたりは、けっこう怪しいです。

 

前任者の資料をわずかでも「怪しい」と思ったら、さらに過去の資料を遡ってみてください。

出向者の仕事ぶりは、人によって様々です。

しっかり仕事をこなしていた人もいれば、その場しのぎで糊口を凌いだだけの人もいます。

信用できる先人に辿り着ければ、かなり楽になります。