業務77
省庁間や部局間での答弁の押し付け合い(割り揉め)も、たびたび発生します。
この点も自治体と同じです。
自発的に答弁を書きたがる部局は存在しません。なるべく少ない方がいいに決まっています。
自治体であれば、質問通告から本番まで時間に余裕があるので、じっくりと揉めることができます。
ひどい時には丸一日かかったりもします。
一方、本省では、たいてい質問日直前まで通告がなされないので、割り揉めも短期決戦になります。
割り揉め対応は、もちろん出向者の仕事ではありません。
主に総合職採用のプロパー職員どうしが戦います。
日本最高峰の理詰め対決であり、周囲の職員は固唾を飲んで見守ります。
とはいえ勝敗を分つのは、ロジックの強固さや弁論の上手さではなく、どうやら職員個々人のキャラクターのようです。
押しの強い人が勝ち、相対的に気弱な人が負けてしまいがちです。